Cakes連載『新・山形月報!』

経済、文学、コンピュータなどの多方面で八面六臂の活躍をする山形浩生さん。その山形さんが月に一度、読んだ本、気になる現象について読者にお届けする密度の濃いレポートです。

2013-01-01から1年間の記事一覧

無限・諸科学の統合・良いお年を

2013年12月28日 今年最後の「新・山形月報!」は、スゴ本であるところのデイヴィッド・ドイッチュ『無限の始まり』(インターシフト)を大紹介。他にハーバート・ギンタス『ゲーム理論による社会科学の統合』(NTT出版)、ジム・ホルト『世界はなぜ「ある」…

ネコ・おなら・消費税増税

2013年12月10日 年末年始のお供にする本探しに、「新・山形月報!」をどうぞ! 今回は、ローラン・ビネ『HHhH』(東京創元社)、W・G・ゼーバルト『アウステルリッツ』(白水社)、ローラン・ミヨ『ネコトピア』(幻冬舎)、O・呂陵『放屁という覚醒』(…

生物化・福島第一原発観光地化計画・世界情勢

2013年11月29日 お待たせしました、「新・山形月報!」の最新回は、次の本を取り上げています! デニス・シャシャ、キャシー・ラゼール『生物化するコンピュータ』(講談社)、東浩紀編『福島第一原発観光地化計画』(ゲンロン)、関満博『東日本大震災と地…

がん治療・不死細胞・ソローキン

2013年11月1日 今回の「新・山形月報!」で取り上げた本は、『隠喩としての病』(みすず書房)、シッダールタ・ムカジー『病の皇帝「がん」に挑む』(早川書房、上下)、レベッカ・スクルート『不死細胞ヒーラ』(講談社)、ウラジーミル・ソローキン『親衛…

フーゾク・ソーシャルメディア・植民地

2013年10月11日 今回の「新・山形月報!」が取り上げるのは、飯田泰之、荻上チキ『夜の経済学』(扶桑社)、浅野弘輔・佐藤弘和著、成瀬 功一郎監修『ソーシャルメディア クチコミ分析入門』(SBクリエイティブ)、イザベラ・バード『朝鮮紀行』(講談社学術…

ねじまき少女・風立ちぬ・坂口恭平

2013年9月24日 今回の「新・山形月報!」は、パオロ・バチガルピ『ねじまき少女』(ハヤカワ文庫、上下)、鈴木孝『名作・迷作エンジン図鑑』(グランプリ出版)、フランチェスカ・プリーナ『イタリア人が教える日本人の知らない建築の見かた』(エクスナレ…

残雪・都市論・旅行人

2013年8月30日 今回の「新・山形月報!」は、小説から都市論、そして旅行記までが紹介されています! 読書の秋にそなえて、読みたい本を探してみてはいかがでしょう? 取り上げられた本は、『かつて描かれたことのない境地』(平凡社)、コーマック・マッカ…

霊性進化論・月面着陸・北朝鮮

2013年8月16日 夏真っ盛りの中、外に出ないでのんびり読書したいなんて人も多いでしょうね。今回の「新・山形月報!」も読書の意欲をかきたてる本がズラリです。取り上げられている主な本は、スヴェン・へディン『さまよえる湖』(中公文庫BIBLIO)、大田俊…

ミャンマー・下請け・仏像

2013年7月19日 今回の「新・山形月報!」は、前回に論じた、ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン『国家はなぜ衰退するのか』(早川書房、上下)の下巻をきっちりレビューです。他に川上桃子『圧縮された産業発展』(名古屋大学出版会)、周達観『…

制度、中国の発展、アンコール・ワット

2013年7月5日 今回の「新・山形月報!」は、ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソンの『国家はなぜ衰退するのか』(早川書房、上下)を重点的にレビューし、制度について論じます。他にロナルド・コース『中国共産党と資本主義』(日経BP社)や、山…

近未来世界・怠け者・印刷職人

2013年6月18日 「新・山形月報!」、今回はSF小説から労働論まで幅広く論じられています。取り上げられた主な本は、R・A・ラファティ『第四の館』(国書刊行会)、チャールズ・ストロス『アッチェレランド』(早川書房)ほか、コリイ・ドクトロウ『マジック…

ジャーナリズム・盗用問題・生物多様性

2013年5月28日 今回の「新・山形月報!」は、ノンフィクション系の書籍が中心です。扱われた本は、溝口敦+荒井香織編著『ノンフィクションの「巨人」佐野眞一が殺したジャーナリズム』 (宝島社)、古庄弘枝『沢田マンション物語』(講談社+α文庫)、加賀屋…

五月病・ファインマン・マインドコントロール

2013年5月7日 今回の「新・山形月報!」は、新入生・新入社員の皆さんには特に必読ですよー。紹介された本は、石村貞夫・石村友次郎『入門はじめての時系列分析』(東京図書)、松原望『松原望の確率過程超!入門』(東京図書)、Sau Sheong Chang『RとRuby…

アベノミクス・数式・精神科病院

2013年4月19日 今回の「新・山形月報!」もボリュームたっぷりです。話題作の片岡剛士『アベノミクスのゆくえ』(光文社新書)を皮切りに、岩田規久男・浜田宏一・原田泰編『リフレが日本経済を復活させる』(中央経済社)、カーメン・M・ラインハート、ケネ…

情報技術史・バベルの図書館・チューリング

2013年4月2日 今回の「新・山形月報!」で触れられた本は、ジェイムズ・グリック『インフォメーション』(新潮社)、ホルヘ・ルイス・ボルヘス『伝奇集』(岩波文庫)、スタニスワフ・レム『虚数』(国書刊行会)、ジョージ・ダイソン『チューリングの大聖堂…

ヤノマミ・神秘体験・手話

2013年3月15日 今回の「新・山形月報!」で山形浩生さんが取り上げた本は次の通りです。バックパッカーにお薦めの一冊から脳科学ものまで様々ですよ! 高野秀行『謎の独立国家ソマリランド』(本の雑誌社)、国分拓『ヤノマミ』(日本放送出版協会)、宮地祐…

ブッカー賞・チュチェ思想・建築家の役割

2013年2月26日 今回の「新・山形月報!」は、デイヴィッド・ミッチェルの大作『クラウド・アトラス』(河出書房新社、上下)に始まり、同『ナンバー9ドリーム』(新潮社)、高安雄一『隣りの国の真実 韓国・北朝鮮編』(日経BP社)、ジャレド・ダイアモンド…

中国の経済援助、ニコラ・テスラ、ミジンコ

2013年2月19日 今回取り上げる本もたっぷりです。平野克己『経済大陸アフリカ』(中公新書)、野村総合研究所『BoPビジネス戦略』(東洋経済新報社)、下村恭民、大橋英夫+日本国際問題研究所編『中国の対外援助』(日本経済評論社)、ニコラ・テスラ『ニコ…

錯視・アウトサイダー・諜報戦

2013年1月29日 今回の「新・山形月報!」(月に2回連載してますから、この連載名はやや変ですけど……)が取り上げる主な本はこちらです。ディーン・ブオノマーノ『バグる脳』(河出書房新社)、ゲアリー・マーカス『脳はあり合わせの材料から生まれた』(早川…

トロツキー・軍艦島・ソラリス

2013年1月8日 年明け最初の山形浩生さんによる書評連載です。主に取り上げる本は次の通りですー。ロバート・サーヴィス『ロシア革命1900-1927』(岩波書店)、『[復刻]実測・軍艦島』(鹿島出版会)、水野操『デジタルで起業する!』(かんき出版)、ニー…