Cakes連載『新・山形月報!』

経済、文学、コンピュータなどの多方面で八面六臂の活躍をする山形浩生さん。その山形さんが月に一度、読んだ本、気になる現象について読者にお届けする密度の濃いレポートです。

文明

三体・スペースコロニー・サラ金

2021年7月27日 「新・山形月報!」、今回もキューバで山形さんが読んだ本についてお届け! 話題の劉慈欣『三体』シリーズ(早川書房)、そしてJ・D・バナール『宇宙、肉体、悪魔 新版』(みすず書房)、小島庸平『サラ金の歴史』(中公新書)を論じます。 キ…

中国の奥へ、地中海の歴史へ

2020年7月15日 今回の「新・山形月報!」は、安田峰俊『さいはての中国』『もっとさいはての中国』(ともに小学館新書)や『八九六四』(KADOKAWA)を取り上げ、さらにはフェルナン・ブローデルの大著『地中海〈普及版〉』(藤原書店、1~5巻)とその関連書…

チョンキンマンションと現代ニッポン

2020年7月8日 大宅壮一ノンフィクション賞と河合隼雄学芸賞を受賞した、小川さやかの話題作『チョンキンマンションのボスは知っている』(春秋社)。今回の「新・山形月報!」は、本書を徹底読解します。重慶大厦から日本へ目を転じると、何が見えてくるので…

ナチスのオカルト研究所と隕石仏像

2020年6月1日 前回に続いて、今回もナチス関連書籍を徹底レビュー。ミヒャエル・H・カーター『SS先史遺産研究所アーネンエルベ』(ヒカルランド)、浜本隆志『ナチスと隕石仏像』(集英社新書)を取り上げます。どちらもSS(親衛隊)のオカルト的な側面に大…

ナチス軍需相とヒトラーお抱え映画監督の虚実

2020年5月28日 今回と次回、「新・山形月報!」はナチス関連の書籍を紹介。今回は、アルベルト・シュペーア『ナチス軍需相の証言』(中公文庫、上下)、アダム・トゥーズ『ナチス 破壊の経済』(みすず書房、上下)、スティーヴン・バック『レニ・リーフェン…

コロナを前にしたインテリの自己矛盾

2020年5月7日 本当にお久しぶりに「新・山形月報!」がカムバック! 今回は、話題作『コロナの時代の僕ら』に象徴される議論を批判的に検討。そして、『労働者の味方をやめた世界の左派政党』と『図書館巡礼』を紹介します。 事態が急激に変わるとき、人がお…

道徳感情・SF的アイデア・フランケンシュタイン

2017年10月19日 今回の「新・山形月報!」は、管賀江留郎『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』(洋泉社)、バリントン・J・ベイリー『ゴッド・ガン』、ハーラン・エリスン『ヒトラーの描いた薔薇』(ともにハヤカワ文庫SF)、藤井太洋『公正的戦闘規範』(ハ…

反脆弱性・歩く・マネーマーケット

2017年8月28日 お久しぶりの「新・山形月報!」、今回はナシーム・ニコラス・タレブ『反脆弱性』『ブラック・スワン』(ともにダイヤモンド社、上下)を中心に、キャス・サンスティーン『最悪のシナリオ』(みすず書房)、レベッカ・ソルニット『ウォークス…

中国経済・ヘリコプターマネー・ラテンアメリカ文学

2016年12月19日 年内最後の「新・山形月報!」もボリュームたっぷり! 高須正和ほか『メイカーズのエコシステム』(インプレスR&D)、高口康太『なぜ、習近平は激怒したのか』(祥伝社新書)、梶谷懐『日本と中国経済』(ちくま新書)、伊藤亜聖『現代中国の…